英首相、6月8日に総選挙実施

5メイ英首相は18日、緊急声明を出し、下院(定数650)を解散して
6月8日に総選挙を実施する方針を明らかにしました。

先月末に正式通告した欧州連合EU)からの離脱で、EU側との交渉を
強力に推進するため、議会での支持基盤を固める必要があると判断した
模様です。

同首相は官邸前で記者団に「政府は先ほど開いた閣議で、6月8日に
総選挙を実施すべきだということで一致した」と述べ、19日に下院に対し
選挙実施を求める動議を提出すると表明しました。

最大野党・労働党のコービン党首はツイッターで「英国民に対し、政府への
投票を行う機会を与えた」として首相の声明を歓迎、選挙実施に賛成する考えを
示しています。

英国は2011年に固定任期議会法を制定しており首相に原則、解散権はなく、
次回選挙は20年と決まっていました。

しかし、下院の3分の2以上の賛成で解散総選挙は可能で、330議席の与党・
保守党に加え、229議席の最大野党・労働党が解散を支持すれば3分の2を
確保できることになります。

メイ首相は声明で「政府は交渉への正しいプランを持っている」と
強調しましたが、野党勢力が反対しているため、交渉に向けて議会は
分裂し「わが国に有害な不確実性と不安定をもたらす恐れがある」と
批判しました。

「今後数年にわたり確実性と安定を保証する唯一の方法」として
「やむを得ず」選挙実施を決断したと説明しました。