不安定な動きを継続か

今週の為替相場は、不安定な動きを継続か。

今週も北朝鮮情勢が大きな材料になる可能性が強く、
フランスでの大統領選挙結果後の動きやパリでの
テロ事件など、大きな材料が目白押しとなっています。

北朝鮮情勢は、一時の緊張がややほぐれている感がしますが、
4月25日の北朝鮮の建軍記念日を注目する流れには変化はない
と考えます。

北朝鮮では、この日にミサイル発射、あるいは核実験などを
行うのではないかとの懸念が出ています。

米国は、核実験を行えば、部分的ではありましが、北朝鮮
攻撃するのではないか、それに対応して北朝鮮が暴発するのでは
ないかとの懸念がぬぐい切れない状態です。

ただ、米国が攻撃すれば、これをきっかけに朝鮮戦争
起きる可能性もあり、さらにこれを引き金にして第3次世界大戦が
起きる可能性が否定でない状態です。

もちろん、現実的ではないとの見方が大勢ですが、北朝鮮
ロシアが支援し始めた状況などを考えると、北朝鮮問題は、
米国、中国だけでなく、ロシアも参加したことで、この解決は
なお紆余曲折があると思います。

米国は、混乱している中東シリアへの攻撃は出来ても、中国、
ロシアを隣国としている北朝鮮に対する攻撃はかなり難しいと思います。

市場は、万が一のリスクを考えながら行動するので、北朝鮮リスクは
依然として残るのですが、実際に戦端が開かれない限り、緊張状態が
続くという動きが継続するのではないかと思います。

一方、欧州ではEUからの離脱を決めた英国が総選挙を前倒しを決めました。

この選挙は、EUからの離脱を考え直すのではなく、EUからの離脱を
確固とするための支持を国民から得るためのものです。

政権与党の信任投票という感じです。

結局は、EUからの離脱には変化がないわけで、将来的な英国と
EUとの関係がどうなるか、それを見極めるのは時間がかかると
思います。

今は、英ポンドが買い戻されていますが、先行きは
英ポンドは売られると考えています。

また、フランスの総選挙では極右派の勢いに関心が集まります。

勢いで極右候補が大統領になるとの見方が強まれば、
フランスのEUからの離脱を巡る思惑が、欧州通貨売り
という形で表れると考えます。

さらに、パリで起きた警察官殺害テロは、欧州全体を
覆いつくす可能性があります。

テロへの懸念で、欧州全体に懸念が広まると思います。

欧州の夢が意識されるそんなことが広まるのでは
ないでしょうか。

この中で、日本では東芝に続き、日本郵便も海外への
投資に失敗し、莫大な損失を被ったようです。

日本企業の相次ぐ、海外投資の巨額損失の判明が
円にも悪影響を与えることになりそうです。

G20では、為替相場の安定が話し合われたようです。

また、自由貿易についても多くの国から声が上がりました。

保護主義を抱えているのは米国ということになります。

保護主義、米国第1主義を抱える米国に対する
不信感が各国に広がっています、

為替相場についても、ドル高を阻止したい米国の意向は
明らかで、トランプ大統領がその意思を示すたびに、
為替相場は動揺しそうです。

米国も、欧州も、日本もそれぞれにマイナスの材料を
抱えており、マイナスの大きさを競う、そんなことが
大きな材料になるものと考えます。

とはいえ、壊滅的なことが起こらなければ、為替相場
一進一退推移を繰り返すのではないかと思います。

予想レンジは、
ドル円が106.20〜112.20円、
ユーロ円が114.20〜120.20円、
英ポンド円が135.20〜142.20円、
ドル円が78.20〜84.20円。