松野文科相、加計文書を再調査へ

安倍首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」(岡山市)の
獣医学部新設に関し、松野博一文部科学相は9日の閣議後記者会見で、
文科省内閣府から「総理のご意向」と伝えられたなどとする文書の
存否などを再調査すると発表した。

これまで、再調査は考えていないとしてきた文科相は「追加調査の
必要性があるとの国民の声が多く寄せられており、状況を総合的に
判断した」と理由を説明しました。

首相からは「徹底した調査を速やかに実施するよう」
指示があったといわれています。

再調査の対象や方法などは早急に検討し、結果を
発表するとしました。

文書は、国家戦略特区に指定された愛媛県今治市への獣医学部
設置について、内閣府文科省に「総理のご意向」、
「官邸の最高レベルが言っている」として早期対応を
求めるなどの内容です。

入手した民進党の調査要求を受け、文科省が特区担当の高等教育局や
専門教育課などの幹部や職員からの聞き取りを行い、省内の
システム上にある同課の共有フォルダ内のファイルを確認したが、
先月19日に「該当する文書の存在は確認できなかった」と
発表していました。

その後、前川前文科事務次官が記者会見し、
「文書は存在していた」と証言しました。

民進党も、文書が省内で共有されていたことを示すとする
メールの写しを新たに提示し、再調査を求めていたものです。