イエレン米FRB議長、緩やかな利上げが適切
米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は12日、
下院金融サービス委員会で証言し、経済成長と物価安定に向け
「今後数年、緩やかな利上げが適切」との認識を示しました。
また、年内に始める資産圧縮は「比較的早期」に取り組むと
改めて表明しました。
議会証言は半期ごとに実施されます。
イエレン議長は米景気について、年初に減速した成長は
「4〜6月期に持ち直したようだ」と分析しています。
弱さが目立つ物価動向を注視する考えを示しつつ、労働市場や
設備投資、消費は堅調だと評価し、「米景気は今後2、3年緩やかに
拡大する」と予想しています。
また同議長は、米株価などの資産価格が「歴史的な高値圏に
向かっている」との認識を示しました。
ただ、金融システムのリスクとなる資産バブルが生じている
との見方は否定しています。
同議長は、現在の株価水準が過大評価されているかどうかには
直接言及しませんでしたが、価値が上昇した株式や不動産などに対し、
銀行などが「融資を顕著に増やしている状況は見られていない」と
説明しました。