トランプ政権不安でドル軟調か

今週の為替相場は、トランプ米政権の不安感が強まり、
ドルや米株価は軟調な動きとなることが予想れています。

ホワイトハウスのスパイサー報道官が、突然辞任を
決めるなど、トランプ氏の政権運営に対する不安感が
浮上しています。

また、ロシア疑惑は、トランプ氏の長男の関与が
取り沙汰されるなど、引き続き追い詰められている状況には
変化がありません。

この中で、政権運営についても、混乱が続いていることが
明白になったことで、トランプ政権への懸念が急速に
高まっています。

また、ロシア疑惑については、トランプ氏の長男の関与が
指摘されるなど、闇はますます深まっています。

司法長官や特別検察官を罵倒するなど、トランプ氏の
行動は常軌を逸しています。

さらに、好調だった米経済指標も、やや陰りを見せており、
年内の利上げは実施されると思いますが、足元では
慎重な見方を強めると思います。

これに対し、欧州では、緩和策から引き締め策への転換を
意識した発言が強まってきました。

為替市場では、ユーロが底堅い動きを見せ始めており、
これまでのドル強調推移には明らかに変化が出ていると
思います。

この中、日本では一強と言われていた安倍首相に
陰りが出てきました。

一強と言われていた中で、政権内の驕りが出てきたことで、
先の都議選で自民党が大敗したことで、特に省庁から
安倍政権に対する批判が噴出してきました。

安倍首相は、こうした動きに対して、国民の不満に対して、
丁寧に説明するとしていますが、自民党の対応を見ている限り、
安倍首相は、力で乗り切りたいと考えているようです。

反発を強めている官僚に対しては、その処遇で意趣返しを
する姿勢を強めています。

しかし、国民の安倍首相に対する不満は収まらず、第一次の
安倍内閣が簡単に退陣した時と同じような感じになっています。

日本の政治の混乱に対する影響は、これまで金融市場では
極端に表れることはなかったのですが、今回はそれなりの
影響が出てくるのではないかと考えます。

安倍首相に対する懸念は、円売りというよりは円買い
という形で表れるのではないかと考えています。

本来なら、政権が揺らいでいると、当該国通貨の売りと
なるのですが、あまりにもおかしなことが日本で進んでいたので、
日本がまともな国になる期待から、円が買われる可能性が
出てくるのではないかと思います。

もちろん、株価も、日本の真の力を表して、
買い進まれる可能性も出てくると思います。

ようやくまともな政権が誕生するという期待感が
出てくる可能性もあります。

ただ、安倍首相や自民党の対応の仕方を見ていると、
あくまでも、安倍首相を守る、自民党を守るという姿勢が
強くて、数の力でこの難局を乗り切るということも考えられます。

その場合には、株価は軟調な動きが続くのではないか
と懸念しています。

トランプ政権。安倍政権ともに厳しい状況が続くとみています。

予想レンジは、
ドル円が108.20〜113.20円、
ユーロ円は128.20〜134.20円、
英ポンド円が141.20〜146.20円、
ドル円が85.20〜90.20円。