円、上値余地を探るか

今週の為替相場は、円が上値余地を探る動きか。

米株価の下落をきっかけに、為替市場では
ドル売り・円買いが強まり、円は105円台半ばまで
上昇する動きを見せました。

ただ、円が105円台に上昇したことや、日本の政府日銀が
円高進行に対して緊急会議を開くなど、市場の円高
行き過ぎとの見解を示したこともあり、ドルは
やや小戻して取引を終えました。

この流れは、今週も継続することになりそうです。

引き続き、米国では3月の利上げ観測が強く、
これまでの年3回の利上げではなく、年4回の利上げを
想定する声も出ています。

この中、米国では財政赤字が膨らむことが
懸念されています。

トランプ米大統領の予算教書発表で、先行きの米国の
財政赤字拡大を懸念する声が出ています。

これも、為替市場でのドル売りにつながっているようです。

これに対し、日本では円高の進展に、口先介入が
出始めています。

日本が出来ることは、口先介入だけで、日本の対米黒字の
大きさを考えたら、ドル買い・円売り介入は出来ないと思います。

このため、市場に対する円高に対するけん制は口先介入に
とどまるのではないかとみています。

市場が、日本が出来ることを見切ってしまうと、
次の水準を模索する動きも想定されます。

ドル円で105円を割り込むようなことになれば、
次の目標は102.20円付近が意識されます。

引き続き、株価の動向を睨みながら、円の上値余地が
どこにあるのかが意識される展開が予想されます。

予想レンジは、
ドル円が102.20〜108.20円、
ユーロ円が128.20〜134.20円、
英ポンド円が146.20〜152.20円、
ドル円が80.20〜85.20円。