104円台の攻防

今週の為替相場は、104円台の攻防が
大きなカギになりそうです。

ドルが対円で104円台に下落したのはトランプ政権が
対中国での貿易戦争を仕掛ける中で、日本に対しても
関税をかけるなど、日中に対する厳しい姿勢を
示していることが、ドルの下落、円の上昇につながっています。

米国は中国に対する厳しい姿勢を堅持する一方、
日本に対してもFTAでの貿易交渉を行いたい考えで、
為替相場での圧力をかけている節がうかがえます。

日本政府は、早期の問題解決を米国に臨んでいる
ようですが、米国としては日本から譲歩を引き出すことが
狙いのようで、日本との交渉で門譜代を解決したい考えの
ようです。

本来なら、米国の姿勢が明らかになった以上、
為替面での米国からの圧力を感じながら、ドル安・円高
進む動きがこれまでの動きでした。

しかし、今は個人の為替取引が活発になっており、
105円を割りこむドル安・円高が進展したことで、
これを好機とみてドル買い・円売りを持ち込む個人の
動きが強まっているようです。

状況的には、ドル安・円高が進む動きなのですが、
個人の資金がドルの下値を支えている状況となる中で、
ドルの下値が堅いとなれば、ドル売りを仕掛ける動きが
弱まる可能性もあります。

ただ、往々にしてこれまであったのは、個人の動きで
為替相場が動きを止めても、個人が大きな損失を
被った後に、相場の転換が起こったことが
少なくなかったことを意識する必要があると思います。

以前の機関投資家の動きと同じようなことが
為替市場では起きていました。

以前、日本の機関投資家円高で損失を被ることを
嫌って、大量のドル買いを持ち込んでも、投機的な
ドル売りに負けて、結局、損切りのドル売りを
日本の機関投資家が持ち込んだ後に、相場の反転が
見られたことが少なくありませんでした。

今回も、あの時と同じような現象が起きるのか否か、
注意深く見極めたいと考えています。

状況と、実際にお金を投資する人たちの動き、
どちらが流れを制するのでしょうか、注目したいと思います。

予想レンジは、
ドル円が102.20〜107.20円、
ユーロ円が126.20〜151.20円、
英ポンド円が146.20〜151.20円、
ドル円が77.20〜82.20円。