欧米金融政策はユーロ売りに

今週の為替相場は、欧米金融政策が利上げを
想定させる中で、ユーロ圏の利上げ速度が遅い
との見方から、ユーロ売りが強まった流れを受けて、
ユーロを中心にした展開が予想されます。

先週は、米朝首脳会談、米欧日の金融政策が
発表されるなど、大きな材料を意識する展開となりました。

米朝首脳会談は、とりあえず米朝首脳が顔を合わせた、
その程度に収まった模様です。

米朝首脳会談を前に、リスク回避の動きが払拭される中で、
ドル買いが進んでいましたが、具体的な中身が
見えなかったことで、ドル買いは一服しました。

その後は米国の利上げが大きなテーマになりましたが、
米利上げは予想の範囲内ということで、実際に利上げが
実施されたにも関わらず、ドル買いは続きませんでした。

その後、欧州中銀が年内の緩和策廃止を決め、来年にも
利上げを行うとの決定を下しましたが、市場はこの動きについて
遅すぎるとの判断から、ユーロ売りが強まる動きとなりました。

もちろん、欧州が利上げを模索していることが鮮明になり、
本来なら対ユーロで円は下落してもおかしくないのですが、
ユーロ売りの勢いが勝り、円は対ドルでは横ばい圏、
対ユーロでは急伸する動きを見せました。

この中、日銀は大規模金融緩和を継続することを決めたことで、
将来的には日本の低金利が意識され、金利差を意識すれば、
円売りという動きが出てくるかもしれません。

しかし、今のところは、金利差を意識するのではなく、
欧州中銀の行動が遅いというネガティブな動きを
材料視している、そんな感じがしています。

この動きは今週も継続する可能性があり、ユーロが
どの水準まで下落するのか見極めたいと思います。

予想レンジは、
ドル円が106.20〜112.20円、
ユーロ円が124.20〜130.20円、
英ポンド円が144.20〜130.20円、
ドル円が78.20〜84.20円。