米利上げ後の動きを注目

今週の外国為替背相場は、米国の利上げを
見極める展開が予想されます。

問題は、利上げが確実視されている中で、
利上げが実施された後のドルの動きを
注目していましす。

最近の為替相場は、米中貿易摩擦問題などで、
当初はドルが売られる動きが見られましたが、
その後は米国の制裁に、中国が反発し、
制裁を加えるという形で進む中で、
米中貿易問題は予想以上に大きな影響を
与えないとの見方が広がる中で、ドルが
買われる展開に変化していました。

もちろん、9月下旬に行われる米FOMC
利上げが実施されるとの見方もドルの
支援材料にはなっていたと思うのですが、
トランプ米大統領が拳を振り上げ、
中国がそれに応じても、米中の
出来レースとの見方が浮上する中で、
ドルは大きくは売られない、そんな見方を
強めていたのかもしれません。

この中、気になる出来事が起こりました。

オーストリアザルツブルク
開かれていたEU首脳会議で、英国の
メイ首相はEU首脳は同首相が示した
提案を十分に説明することなく拒否した
と指摘しました。

さらに、同首相は英国のEU離脱交渉は
行き詰っているとの認識を示し、EU
離脱を巡る代替案を示す必要があると
訴えていました。

また、同首相は英国のEU離脱条件などで
合意した上で離脱するのが最善と
しながらも、望ましくない合意の上で
離脱するよりは、合意がないまま
離脱する方が望ましいとの考えも
示しました。

これを受けて、為替市場では英ポンドが
主要通貨に対して急落しました。

この英ポンド急落が、ドルにとって
主要通貨では上昇する展開と
なっています。

英ポンドの急落は、英国のEUからの
離脱交渉を巡り、何度か起こることに
なる可能性があると考えています。

基本的には、英ポンドやユーロに
影響が濃く出ると思われ、結果的に
ドルを支える要因に鳴る可能性が
出てくると思います。

この中、今週は米国でFOMC
開催されます。

発表されている米経済指標では、
利上げを肯定する材料が目白押しと
なっているので、ほぼ利上げが
実施されるの間違いないと思います。

ドル円で見て、112円台後半にドルが
上昇しているのも、米利上げを
織り込みながらの動きと見ることが
出来ると考えています。

利上げが実施された場合に、どこまで
ドルが上昇するのかをまずは
見極めたい思います。

その後は、材料出尽くし感からの
ドル売りが持ち込まれると考えており、
その場合には110円前後までドルが
急落する可能性はあると思います。

最近の傾向として、利上げまでは
ドルが買われ、利上げが決定すると
ドルが売られるという流れが
繰り返されており、今回もこの動きに
変化はないと考えています。

ドル円でみて、115円台をドルが
回復するか否か焦点とみています。

この水準を回復できれば、先行きの
120円台乗せが意識されるものになると
思います。

予想レンジは、
ドル円が108.20〜114.20円、
ユーロ円が128.20〜134.20円、
英ポンド円が144.20〜150.20円、
ドル円が78.20〜84.20円。