円、相対評価で上昇も

今週の為替市場では、円が相対評価
上昇する可能性があると考えれます。

先週は、米国の株価急落をきっかけに、
ドル売りが強まり、円は111円台まで
上昇する動きを見せました。

金利の上昇が、米経済を圧迫する
との見方から、株価が急落、これが
ドルを下押しする圧力になりました。

一応、米株価の下落が止まったことで、
市場は安堵感を広げていますが、10月には
過去にも米株価の急落が、金融市場の
波乱につながったこともあり、
こうした事態が無いとも限りません。

特に11月には米国では中間選挙
控えています。

トランプ大統領FRBに対する非難が、
金融市場をよりナーバスにしていることは
否定できません。

これが、米株価の下落や世界同時株安に
対する懸念が強まる可能性が強く、
為替市場に大きな影響を与える可能性が
予想されます。

また、ECB総裁がユーロ圏の金利上昇について、
これまでの強気の見方から、やや弱気の
見方に転じています。

ユーロはこうした発言を受けて、
やや軟調な動きに転じました。

さらに、英国のEUからの離脱について、
何らかの決定が出るのではないか
との見方が出ていることも、ユーロに
とっては弱材料となっているようです。

円は、引き続き、主導的な動きは
出来ないのですが、ドルの弱材料、
ユーロの弱材料を睨んで、結果的に
円が上昇する動きとなる可能性が
強いのではないかとみています。

ドル円で見て、110円をどんなスピードで
円高が進むか否かが、今後の円の行方を
決めるのではないかと考えています。

予想レンジは、
ドル円が108.20〜114.20円、
ユーロ円は126.20〜132.20円、
英ポンド円が144.20〜150.20円、
ドル円が76.20〜83.20円。