米FOMC議事要旨、利上げ急がず、「忍耐強く」判断

米連邦準備制度理事会FRB)は9日、追加利上げを決めた昨年12月18、19両日の連邦公開市場委員会FOMC))の議事要旨を公表しました。

それによると、金融市場の動揺や世界経済の減速懸念が強まる中、複数の参加者は「将来の利上げの適切な幅とタイミングは従来に比べ不透明になった」との見解を表明しました。

また、多くの参加者は「インフレ圧力が強くない環境下では、さらなる利上げを『忍耐強く』判断する余裕があるかもしれない」とし、金利引き上げを急がない姿勢を示しました。
参加者17人の金利見通しでは、今年想定する利上げ回数(中央値)が2回となり、従来の3回から減少しました。

議事要旨によれば、政策金利が「(景気を過熱させたり冷やしたりしない)中立の水準かその下限に接近している」との見解でも概ね一致し、複数の参加者からは、「緩やかな利上げが適切」という先行きの政策運営を示唆する表現を削除し、経済・金融情勢を踏まえて政策を決める姿勢を強く打ち出すよう訴える意見が出ました。