円高はなお一方的な動き、動向注視していきたい=野田財務相

野田佳彦財務相は22日、閣議後の会見で、
78円台半ばの円高が続いていることについて
「なお一方的な動きだ。引き続き、
その動向を注視していきたい」と語った。

ユーロ圏首脳会合でのギリシャ支援策の合意については、
「一定の結論が出たことを評価する」とした上で
「具体的な実行によって、ユーロ圏内の経済・金融の
安定化につながることを期待する」と述べた。

欧州の金融安定化ために日本が行っている
EFSF債購入については「同様の比率で
貢献していきたい」との方針を明らかにした。

民主党岡田克也幹事長が2009年衆院選マニフェスト
政権公約)について、歳出削減による財源確保などが
十分に実現できていないとして見通しの甘さを
陳謝する発言を行ったことに関しては
「適宜適切な表現だった」と支持した。

「震災の前と後では政策の優先順位が変わった。
震災の復旧・復興に優先で取り組むなかで、
マニフェストで約束したことを先延ばしせざるを
得なくなった状況に陥っていることは間違いない。
与野党で協議していかないと何事も前進しない状況だ。
これらを総合的に判断した発言だと思う」と述べ、
現実的な対応を強調した。

関係閣僚間で意見が分かれる臨時増税の期間の考え方については
「震災が起った年から間もないと傷跡も残り心理面を気づかう声がある。
ずらしたほうがよいのではないかとの意見もあるが、
復興に向けてとんかちの音がトントンと聞こえる時に
負担をいただいたほうが、負担のし甲斐がある
との思いもある。私は後者だ」と語った。