独仏がユーロ圏共同債に改めて反対表明、独首相「危険な道」

独仏両国は19日、ユーロ圏共同債導入に反対する立場を改めて示した。

ドイツのメルケル首相は、自身が党首を務める
キリスト教民主同盟(CDU)の集会で、
「まさに危険な道であり、最良のシナリオで
誰もが欧州の平均水準になる。だがドイツの場合は
おそらく悪化する」とし、「われわれは
それを望まない」と強調した。

その上で「負債をまとめて管理すれば、その出所を
つかむことは決してできない。まして自国の財政状況を
どうやって改善できるというのか」と訴え、「ユーロ圏共同債は
他国に財政規律強化を強制させるための
いかなる介入の権利も認めない」と述べた。 

一方、フランスのフィヨン首相は、一段の財政健全化が
断行されていない状況下で、ユーロ圏共同債を
導入することに改めて反対する立場を示した。

フランスの「トリプルA」格付けを
脅かす恐れがあるとしている。

首相は仏フィガロ紙に寄稿した論説で「一部では、
万能薬としてユーロ圏共同債の創設を求める声がある」とし、
だがフランスの借り入れコストを上昇させ、格付けに
疑問が生じる可能性さえあることについては
見落とされていると反論した。