中国人民銀、預け入れ証拠金も預金準備の対象に=関係筋

中国人民銀行中央銀行)は、インフレ抑制策の一環として、
市中銀行に対し準備預金を算出する際に
預け入れ証拠金を含めるよう通達した。
銀行関係筋が26日、明らかにした。

人民銀の統計によると、7月末時点の預け入れ証拠金の
総額は4兆4000億元(6886億ドル)。

どの程度の準備預金の追加的な積み増しが要求されるのかは不明だが、
銀行業界を専門とするアナリストは、約8000億元の流動性吸収につながると試算している。

関係筋によると、一部の銀行は人民銀からすでに通達を受けており、
準備預金を分割し預け入れるよう求められている。

このうち中国工商銀行中国銀行中国建設銀行中国農業銀行の4大銀行、
及び郵政銀行は9月5日から預け入れを開始する。

その他の銀行は9月15日から行う。
この報道に関して、人民銀行からコメントは得られていない。

アナリストからは、人民銀のこうした動きは、中国の株式及び
債券市場に悪影響を及ぼす可能性があるとの見方が出ている。

ただ、分割での預け入れを可能にすることで、
人民銀は市場への影響を抑えようとしているもよう。

またこうした措置をとることで、人民銀に対する預金準備率の
引き上げへの圧力が緩和されるとの見方も出ている。

人民銀は2010年末から9回にわたり預金準備率を引き上げており、
大手行に適用される預金準備率は現在21.5%となっている。