UBSのCEOが引責辞任、暫定トップはエルモッティ氏

スイスの金融大手UBSのグリューベル最高経営責任者(CEO)は24日、
投資銀行部門のトレーダーが不正取引で23億ドルの損失を出したことの
責任を取って辞任した。

グリューベル氏(67)はスタッフあてのメッセージで、
9月15日にUBSが発表したトレーディング損失に
深いショックを受けたことを明かし、「新たなリーダーとともに
未来に向かうのがUBSのためだと確信している」と述べた。

同氏は2009年にCEOに就任し、
UBSの再建に取り組んできた。

UBSの暫定CEOとなったセルジオ・エルモッティ氏(51)は24日、
今回の不祥事で「まったく受け入れられない」リスクエクスポージャー
発覚したと述べ、最優先事項は同行の管理体制を見直し、
今回の損失に関する内部調査を完了させることだと表明した。

同氏は今年4月、欧州・中東・アフリカ地域の責任者として
ウニクレディトからUBSに移籍。
以来、次期CEO候補と目されてきた。

エルモッティ氏は記者団に対し、「われわれは対外的に
混乱期に直面していると認識しており、今回の問題で
われわれが対処すべき必要性がさらに増している。
ただ、UBSが世界で最も資本の豊富な銀行の
一つであることを忘れないでおこう」と語った。