ユーロ主導の展開が継続

今週の為替相場は、ユーロ主導の展開が
継続すると見ています。

今、市場が関心を集めているのは、
ギリシャの債務問題です。

ギリシャのデフォルトは避けられるのか、
ギリシャがユーロ圏から離脱することはないのか、
の二点です。

ドイツが財政赤字ギリシャ救済に対して
厳しい姿勢で望んでいることで、ユーロ圏が
分裂するのではないか、という懸念が広がり、
これが思惑的なユーロ売り、ユーロ圏各国の債券、
株売りに繋がっています。

ただ、株価が下落すると、強硬派のドイツから、
妥協案が提示されたり、ユーロ圏高官から、
危機回避の新たな提案が打ち出されるなど、
実際には何も具体策が無いのに、
危機が回避される期待感が強まるわけです。

もう何度、こうしたことを繰り返すのでしょうか。

そのたびに、ユーロが動揺するわけです。

今週もユーロは不安定な動きが継続すると考えています。

一方、ドルも積極的に買える材料がありません。

今週発表される雇用統計に関心が集まると思います。

FRBが雇用統計に関心を集めているだけに、
その中身次第では、追加緩和の内容に変化があるかも知れません。

ドルも積極的に買える通貨ではないということです。

対円でのドルの上昇余地が乏しいだけに、
ドルが最安値を更新する可能性が強いことは
否定出来ないところです。

欧州、米国の状況の改善が見られないだけに、
相対的な円の優位が続くことに変わりはないと考えています。

予想レンジは、
ドル円が73.20〜78.20円、
ユーロ円が99.20〜105.20円、
英ポンド円が116.20〜123.20円、
ドル円が68.20〜76.20円。