回復に下方リスク、一段の金融刺激を検討=米FRB副議長

イエレン米連邦準備理事会(FRB)副議長は21日、
米経済の不安定な回復を下支えするため、FRB
一段の金融刺激を与える手段を検討している、との認識を示した。

ぜい弱な経済活動によって潜在的なデフレリスクは
再び高まる兆候が米債券市場で見られるとし、懸念していると述べた。

欧州金融危機については、景気回復が引き続きさえないなか、
金融機関が潜在的貸し渋りを迫られる形で
米国に波及する恐れがあるとした。

副議長は「回復を阻害し悪影響を及ぼすような
潜在的な金融動向は、見通しに対する著しい
下方リスクを生み出していると考える」と語った。

インフレは当面、不安材料にはならないとする一方、
失業問題は長引く見通しで、当局者による取り組みが必要になるとした。

「物価安定の下で一段と強力な景気回復を後押しするべく、
FRBは必要に応じて諸々の手段を活用する用意がある」と語った。

また、追加の債券買い入れについては、FRBとして
可能性を排除していないが、新たな買い入れを行う際、
長期債以外の証券を買い入れ対象に含める必要が
生じるかもしれないとした。