欧州銀に1000億ユーロの資本増強、EU財務相が合意

欧州連合EU財務相理事会は22日、欧州の銀行に対し
約1000億ユーロの資本増強を行う必要があるとの認識で大筋合意した。

ギリシャ国債のデフォルト懸念やユーロ圏の金融システム全体に
影響が波及するリスクに対応するため、銀行の財務基盤強化が必要と判断した。

23日に開かれる欧州連合EU)首脳会議に提言する。

EU筋によれば、銀行の財務の健全性基準となる
狭義の中核的自己資本(コアTier1)比率を9%とし、
2012年6月30日までに達成することでも合意した。

10時間に及んだ協議では、多額の資本増強の必要に直面する
スペイン、イタリア、ポルトガルから反対意見が出たが、
他のEU加盟国からの強い説得で合意に達したという。

欧州の首脳会議は23日に加え26日にも開催され、
欧州の銀行の資本増強策、ギリシャへの第2次金融支援、
欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の拡充策などについて話し合う予定。

独仏両首脳は、26日の会議で「包括策」が
打ち出されるとの期待を表明している。