欧州危機の影響は長期間景気の足を引っ張る=ベルギー中銀総裁

欧州債務危機について、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーの
リュック・クーン氏(ベルギー中央銀行総裁)は、
リーマン・ショック時のような信用収縮は引き起こさないが、
各国政府が財政出動を行う余裕がないことを背景に、
危機による影響が比較的長期間にわたって
景気の足を引っ張るとの見方を示した。
27日付ベルギー紙、HetLaatsteNiEUwsが伝えた。

クーン氏はこの中で「2008年(のリーマン・ショック時)は
国が救済役だったが、今回の欧州危機では問題の元凶だ」と述べた。

また、「(景気が低迷した)2009年の底までは
落ち込まないが、当時のような財政余力がないため、
回復の足取りは緩いだろう」と指摘した。

自国経済については、同氏は「我々の弱点は
減らさなくてはならない政府債務だ」と強調。

「それに加えて不安定な政治も、
市場から疑問を投げかけられている」と話した。