ドイツ、ECBが債務危機対策で果たす役割について再考すべき=英首相
英国のキャメロン首相は28日、欧州中央銀行(ECB)が
債務危機対策で主要な役割を果たすことにドイツが
反対していることについて、単一通貨ユーロを守るために
できる限りのことを行う必要があるとの考えを示し、再考を促した。
同首相はITVニュースのインタビューで、必要に応じて
ECBが最後の貸し手としての役割を果たすことを
ドイツは許容すると考えるかとの質問に対し
「ドイツには中央銀行をそのように利用してはならない
との強い概念が存在している。この点は理解しているし、
尊重もしている」と述べた。
「ただ最終的にユーロを防衛したいと考える場合、
できる限りの措置を導入する必要がある」と述べた。
キャメロン首相は英連邦首脳会議に出席するため
パース(オーストラリア)を訪れている。
また同首相は、欧州債務危機の解決を目指す中で
ユーロ圏外の欧州連合(EU)加盟国の利益が損なわれないよう、
英政府がそうした国々と連携していく考えを示した。
キャメロン首相は、EUの行政執行機関の欧州委員会は、
ユーロ圏の17カ国だけではなく、27ある全加盟国を
守る義務を負っていると指摘。
「(欧州)委員会は27カ国の守護者としての任務を
適正に果たすべきだ」とくぎを刺した。
また、EU全加盟国が出席した26日の緊急首脳会議の後、
ユーロ圏外の10カ国のうちスウェーデン、ポーランド、
デンマーク、チェコの首脳と個別に会談を行ったことを受け、
「われわれは連携して予防措置を講じる必要があるとの
認識を共有していることを確認した」と述べた。