日銀による50兆円規模の外債購入、政府の考えに合わない=安住財務相

安住淳財務相は22日午前の衆院財務金融委員会で、
国家戦略会議において岩田一政・日本経済研究センター理事長
(元日銀副総裁)が、円高是正に向けて日銀が50兆円規模の外債を
購入する「金融危機予防基金」の創設を提案したことについて、
為替介入になり、これまでの政府の考えと合わない、
と慎重な見解を示した。

西村康稔委員(自民)の質問に答えた。

岩田氏が10月28日の国家戦略会議で提案した基金は、
日銀が円で外債を50兆円規模で購入し、
損失を財務省が負担する仕組み。

為替介入資金を市場に放置する非不胎化介入と
同様の効果が得られるとしている。

こうした提案に対して安住財務相は、
為替介入は投機的・無秩序な動きを防ぐために
実施しているとした上で、日銀による外債購入について
「結果的に為替介入と同じになる。これまでの
われわれの考えとは違う」と指摘した。

ただ、「岩田氏からの提案もあり、
今後、議論の中で話し合う」とも語った。

国家戦略会議の議長を務める野田佳彦首相は
「年内は日本再生戦略の基本方針をまとめる。
この議論が最優先になるかは、扱いは
任せてほしい」と述べるにとどめた。