世界経済は危険な状態、欧州一つにまとまるべき=IMF専務理事

国際通貨基金IMF)のラガルド専務理事は、
25日付の仏ジュルナル・デュ・ディマンシュ紙との
インタビューで、世界経済は危険な状態にあり、
欧州は債務危機対策で一つにまとまるべきだとの認識を示した。

専務理事は先週ナイジェリアで講演し、IMFの来年の
世界経済成長率予測(4%)を下方修正する可能性が
あるとの認識を示している。

専務理事は同紙に対し「世界経済は危険な状態にある」とし、
債務危機は公的債務と金融システムの堅実性に対する
信認の危機だ」と指摘した。

12月9日の欧州連合EU)首脳会議については「財務面の詳細を
欠いており、基本原則が複雑すぎる」と批判。

「欧州が一つにまとまり、シンプルで詳細な
日程を公表することが有益だ」と述べた。

「各国議会は他国向けの支援で公的資金の投入や
債務保証に不満を漏らしている。議論に
保護主義が生じている」とも述べた。

専務理事は、世界経済のエンジンだった中国、ブラジル、
ロシアなど新興国にも影響が及んでいると指摘。

「けん引役だったこうした国々も不安定要因の
影響を受けるだろう」との見方を示した。