ユーロ圏銀行間金利が低下=欧米短期市場
28日の欧米短期金融市場では、ユーロ圏の
主要銀行間金利が5営業日連続で低下した。
欧州中央銀行(ECB)が実施した初の3年物オペで、
5000億ユーロ近い資金が市場に供給されたことが背景にある。
ユーロ圏の銀行は前週末23日、
3年物オペで落札した資金を受け取った。
ただ流動性があふれているにもかかわらず、銀行間の相互不信は
解消されていない模様で、銀行は手元資金を同業への融資には回さず、
ECBの翌日物預金に預け入れている。
ECBが同日発表したデータによると、翌日物預金残高は
過去最高の4520億ユーロに膨らんだ。
また翌日物貸出残高も60億ユーロを
超える水準に高止まりしている。
3カ月物欧州銀行間取引金利(EURIBOR)は
この日、1.396%から1.387%に低下した。
6カ月物は1.648%から1.64%に、
1年物は1.976%から1.967%にそれぞれ低下した。
過剰流動性の影響を最も受けやすい
1週間物は0.846%から0.836%に低下した。
3カ月物ユーロLIBOR(ロンドン銀行間取引金利)は
1.33286%から1.32429%に低下した。
一方、3カ月物ドルLIBORは
0.57925%に小幅上昇。
欧州の銀行がドル資金の調達に依然として
苦戦していることを示している。
ユーロ圏無担保翌日物平均金利(EONIA)は
0.422%から0.417%に低下した。