イタリア財務警察、格付け会社フィッチのミラノ事務所を捜索

イタリア財務警察は24日、市場操作を行った疑いで、
ミラノにある欧州系格付け会社フィッチ・レーティングスの事務所を
家宅捜索し、文書などを押収した。

同警察は先に、米格付け会社のS&Pと
ムーディーズ・インベスターズ・サービスに対しても、
同様の容疑で捜査を行っている。

捜査関係筋によると、当局では昨年からS&Pと
ムーディーズに対する捜査を開始していたが、
今回フィッチにも対象を拡大し、市場操作と
部外秘の機密情報を乱用した容疑での捜査に踏み切った。

フィッチは今のところ、コメントを発表していないが、
従業員の1人は「深刻な様子にはみえない」と話している。

欧州債務危機の収束を目指した取り組みを続ける政策担当者らは、
このところ、格付け機関による格下げ決定に対する不満を募らせている。

S&Pが今月13日にイタリアなどユーロ圏9カ国の国債格付けを
引き下げたのに続き、フィッチも同国の格付けを1月中に
2段階引き下げる可能性があると明らかにしていた。