欧州の大手金融機関、3年物オペ後も国債敬遠=S&Pアナリスト

格付け会社S&Pのアナリスト、スコット・ブーギー氏は24日、
欧州の大手金融機関が欧州中央銀行(ECB)の3年物オペで
調達した資金を利用して国債を購入する可能性は低いとの見方を示した。
ロイターとのインタビューで述べた。
同氏はS&Pの銀行業界カントリーリスク担当グローバルヘッド。

サルコジ仏大統領など、一部の当局者の間では、ECBの3年物オペで
資金を調達した金融機関がユーロ圏国債の購入を増やすとの見方が出ていた。

ブーギー氏は、欧州の金融機関が3年物オペを受けて国債
大量に購入している形跡は見当たらないと指摘。

「大手銀行は国債購入を嫌うだろう。価値の変動を嫌うからだ」とし
「失うものがない」中小の金融機関のほうが、国債投資を
敬遠しない可能性があると述べた。

同氏は「(3年物オペを受けて大手金融機関が)保有国債の売却を
減らしたり中止したりする可能性はあるが、BNPパリバ
INGのような大手が購入を増やすとはみていない」との見方を示した。