英中銀、インフレ鈍化で追加緩和の余地=キング総裁

イングランド銀行(英中央銀行)のキング総裁は24日、
英経済が長く厳しい回復の道に直面し、インフレが
鈍化傾向にあることを踏まえると、必要に応じて
追加量的緩和を実施する余地があるとの見解を示した。

総裁は24日の講演原稿で「回復の道のりは困難かつ長く、
まだら模様になる可能性が高い」と指摘した。

また、金融危機後、英中銀は政策金利を過去最低の0.5%に
維持するとともに、約2750億ポンド規模の量的緩和
実施することで景気を支援したと述べた。

その上で「インフレが再び鈍化し、賃金上昇が抑制されていることを
踏まえると、金利を引き続き低水準に維持する余地があり、必要があれば、
インフレ率が2%の目標を下回らないよう追加資産買い入れを実施する
余地もある」との見方を示した。

英インフレ率については、商品(コモディティー)価格が
再び上昇しない限り年内を通じて鈍化が続く見通しとし、
イラン情勢をめぐる緊張が主なリスクになると分析した。

エコノミストの間では、英中銀が
2月に追加緩和に踏み切るとの見方が多い。