欧州、債務危機の波及防止にファイアウオール構築を=米財務次官

財務省のブレイナード次官は22日、国際通貨基金IMF)の
融資財源拡大を議論する前に、欧州が債務危機の影響波及を防ぐため、
しっかりしたファイアウオールを構築することが
「不可欠」との見解を明らかにした。
記者会見で述べた。

次官は、ギリシャとその貸し手は「ここ数日で
非常に重大なコミットメント」を行ったと評価。

それが実行されれば、ギリシャの債務は不履行(デフォルト)を
回避できる水準まで削減されるとの見方を示した。

その上で次官は「ギリシャがコミットメントを実行に移すことが
できるならば、同国の先行きは持続可能なものになるだろう」と述べた。

IMFの財源拡大には米国の協力が不可欠だが、次官は、
オバマ政権は年内、IMFへの拠出拡大を議会に要請しない、
と改めて明言。

IMFは引き続き欧州について建設的な役割を
果たすべきだとは思うが、IMFの財源は、
強固で信頼に足るファイアウオールの
代わりにはなれない」とし「欧州の対応が
クリアになれば、G20(20カ国・地域)は
IMFの財源について議論できるようになるだろう」と述べた。

次官は、依然としてぜい弱でショックに弱い世界経済の
回復にとって、欧州の危機は「最大のリスク」と述べた。

ただ、欧州の銀行は流動性が潤沢で、市場での資金調達が
再び可能になっている、と指摘した。