ECBの長期オペ資金、銀行は実体経済に回すべき=ドラギ総裁

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は、銀行に対し
長期リファイナンスオペ(LTRO)で得た資金を
実体経済に回すよう求めた。

ECBは29日に2回目のLTROを実施する。

総裁は20カ国財務相中央銀行総裁会議G20)後の会見で、
「今年の資金調達を満たしたと判断すれば銀行は
これを利用しようとするだろう。これがわれわれの
最も期待するところで、実体経済に信用が
拡大するということだ」と述べた。

総裁は2回目のLTROでの借り入れ額は、
1回目と同程度になるとの見通しを示した。

ドラギ総裁はユーロ圏の市場と
経済の状況は落ち着いてきたと説明。

「低水準での一時的安定となっているが、
あちこちで一定の改善への最初の兆候が一部にみられ、
これがユーロ圏の平均的状況だ。一部諸国では
軽い緩やかな景気後退(リセッション)となるだろうが、
ユーロ圏平均でみると状況は安定しつつある」と述べた。

G20に出席していたイタリア中銀のビスコ総裁は、
次回のLTROでは国内銀行が
かなり参加するとの見通しを示した。