ユーロ圏金融安定強化、銀行清算基金設立も一案=アスムセンECB専務理事

欧州中央銀行(ECB)のアスムセン専務理事は30日、
ユーロ圏は欧州連合EU)に先行して金融安定強化に
取り組むべきとの考えを示し、金融機関の清算に向けた
基金設立も一案との考えを示した。

専務理事はロイターとのインタビューで、
ある国の銀行破たんが加盟国全体に波及することを
回避するため、基金設立を検討することも
必要なのではないかとの認識を示した。

コメントは理論上のもので、専務理事は、特定の銀行が
問題に陥っているとの発言はしていない。

ユーロ圏は円滑に機能するために必要な手段を活用するべきとし、
EUという枠組みの中でユーロ加盟国間の統合を深めるという
現在のやり方は、これまでのところ
うまく機能している」との認識を示した。

ただ、統合深化をめぐってEU加盟国全体の
コンセンサスが得られない場合、ユーロ圏は
別枠で取り決めを行うべきだと指摘。

これは金融安定に関する問題にもあてはまるとした。

その上で、金融安定に関する問題では、監督、危機管理、
清算での協調強化に向け、ユーロ圏レベルでのイニシアチブが
模索されるべきとし、「特に、共同の監督・清算体制を
確立するとともに、銀行の清算を目的とする特別基金
ユーロ圏レベルで設立することが含まれるだろう」と述べた。