欧州の石油会社、イラン産原油輸入減らす=関係筋

複数の石油業界関係者によると、欧州連合EU)の
イラン産原油輸入禁止措置が7月1日から
施行されるのを前に、欧州の石油会社が
イラン産原油の調達を減らしている。

イランは昨年、EUに日量50万バレル以上、
トルコには20万バレルを供給した。

ロイターの推計や関係者の話によると、EUへの供給は
3月に約42万5000バレルに減少、4月には
さらに7万5000バレル減る。

最新の数字は、イタリアなど欧州の一部が従来と
同水準の輸入を続けていることを示している。
ある関係筋は「制裁開始までは普段と同じだ」と話す。

ただ、ギリシャのヘレニック・ペトロリアム、
スペインのレプソルはすでにイラン産原油の購入を停止した。
レプソルは大半をサウジアラビア産に切り替えた。
石油大手ロイヤル・ダッチ・シェル も、
欧州向けのイラン産原油輸入を減らした。

ピーター・ウォーサー最高経営責任者(CEO)は3月初め、
イラン産原油の購入を数週間以内に全面停止する考えを示した。

イラン産原油の輸入を減らした企業は、サウジや
イラク、ロシアからの供給で賄っている。

サウジの生産量は日量約1000万バレルと
過去数十年で最大となっており、複数の
石油会社幹部によると、必要に応じて
追加供給も可能と顧客に伝えた。

別の業界関係者によると、以前イラン産原油
大量に購入していた複数の企業から、
ロシアのウラル原油に関する問い合わせが増えた。