スペインの銀行、不良債権の比率が1994年以来の高水準に

スペイン中央銀行が18日公表したデータによると、
スペインの銀行の不良債権は2月時点で融資残高の8.2%に達した。

1月時点の7.9%から上昇し、1994年10月以来の高水準となった。

返済が遅延している融資は2月に38億ユーロ
(49億9000万ドル)増加し、1438億ユーロとなった。

調査会社アナリスタス・フィナンシエロス(AFI)の
アンヘル・ベルヘス代表は、「家計だけでなく
小規模企業の不良債権も着実に増加しており、
これを一掃するため銀行セクターは500億ユーロの
追加資金が必要となる可能性がある」と述べた。

第1・四半期の住宅価格は7.2%下落した。

すでに2007年のピークから22%下落しており、
シティグループのアナリストは底打ちまでに
さらに20〜25%下落する可能性があると指摘した。

中銀によると、銀行の不動産関連債権は3000億ユーロ強だが、
このうちすでに1760億ユーロが問題債権となっており、
住宅価格が一段と下落すれば債権の不良化が進むと懸念されている。