ドイツ経済相がECBに金融政策の正常化促す、異例の言及

ドイツのレスラー経済技術相は25日、欧州中央銀行(ECB)は
危機モードを解除し、金融安定という責務に
再び注力すべきとの見方を示した。

同相は、政府の経済予測と併せて発表した声明で、
ドイツはECBが金融政策を「通常モード」に戻し、
物価安定という明確な任務に注力することを支持すると表明した。

中銀の独立性という観点から通常ECBの政策への言及を控える
ドイツ政府としては、レスラー経済相のコメントは異例。

経済相はこの日発表した政府経済予測で、2012、
2013年の成長率見通しを据え置いた。

インフレについては、現時点で差し迫った問題はないものの、
政府として上振れリスクを警戒していると強調。

経済予測では国外のリスクを踏まえて意図的に慎重な姿勢をとったとし、
「ユーロ圏危機は依然解決されていない」と述べた。

ECBは、堅調な成長を遂げるドイツとリセッション(景気後退)に
見舞われる一部加盟国、さらには今年マイナス成長が予想される
ユーロ圏全体とのバランスをとることを求められており、
加盟17カ国全てに適切な金利を設定することが難しくなっている。