中国のAa3格付けを維持、見通しはポジティブ=ムーディーズ

ムーディーズ・インベスターズ・サービスは26日、
中国のソブリン格付けについてのリポートで、同国の
ソブリン格付け見通しは引き続き「ポジティブ」と明らかにした。

中国の外貨及び自国通貨建て債券格付けについては、
現在の「Aa3」から変更はないとした。

ムーディーズはリポートで、経済の急成長や低水準の
財政赤字及び公的債務により、地方政府財政や
銀行システムにおけるリスクを管理する財政面での
余地が中国には十分にあると指摘した。

中国の実質経済成長率は、ここ10年の10.3%から、
2012年と2013年は7.5〜8.5%に鈍化するとの見通しを示した。

ユーロ圏の問題に対する通商や
金融面での影響は比較的低いと指摘。

一方、他の高ソブリン格付け国と比較して制度面で
ぜい弱な点がみられ、透明性確立に向けた措置が
必要との認識を示した。

その上で、突然の数段階格下げにつながるような政治、
経済、金融面での何らかの出来事が起こる可能性は低く、
対応能力を備えているものの、そうした状況に
まったくならないとは言えないとした。