JPモルガンの巨額損失、規制改革の一段の根拠=米財務長官

ガイトナー米財務長官は15日、JPモルガンの巨額損失を受け、
金融規制改革を行う根拠が一段と増したとの認識を示した。

長官は講演で「(JPモルガンの)リスク管理の失敗は、
金融改革を正当化する非常に強い根拠だ」と発言。

「改革によって試されるのは、銀行の誤りを防げるか
ということではなく、銀行の失敗によって経済全般や
金融システム、納税者がリスクにさらされるか
ということだ」との見方を示し、金融改革は、
必要な厳格さと効果を伴うものになるとの自信を示した。

損失問題が明らかになってから、JPモルガン
ダイモン最高経営責任者(CEO)とは話していないと述べた。

また、米国の財政赤字は長期的に持続不可能であり、
財政問題に対応しなければ、米国の政治システムに対する
世界各国の信認を損なう可能性があると警告した。

米国の政治システムの機動力に対する世界の信頼は
揺らがないというのは思い込みであり、このような考えで
国を運営することはできないと指摘。

「米国はこの信頼感を時間をかけて獲得しなければならない。
信頼感を証明しなければならない。短期的に一段の対応をとる
必要があるのはこのためだ」と語った。