スペイン、バンキア救済で政府債発行通じた資本注入も=関係筋
スペイン政府関係筋は27日、経営難に陥った
大手銀行バンキアを救済するため、当局が
同行の株式と引き換えに政府債発行を通じた
公的資金投入を行う可能性があると明らかにした。
国内4位のバンキアは先週、政府に対し190億ユーロ
(240億ドル)の資金支援を要請していた。
バンキアはそのソブリン債を担保として欧州中央銀行(ECB)に
差し入れ、同中銀からの資金提供を受けることが可能。
その場合、ECBはスペインの銀行業界の
再建への関与を余儀なくされることになる。
バンキア救済は、スペインの銀行に対する
公的資金注入としては過去最大規模。
同国の銀行業界の救済コストが上昇した結果、
スペインもアイルランドのような国際支援が
必要になるのではないかとの懸念が広がっている。
スペイン経済省では、
この件についてコメントを控えている。
欧州連合(EU)当局ではバンキアの
資本増強計画を6月に取りまとめる見通し。
バンキア救済は、スペインの公的債務の国内総生産
(GDP)比率や財政赤字に影響することが必至。
ECBではここ数カ月間に総額1兆ユーロを超える資金を
欧州の金融システムに対して供給しており、同中銀当局者らは
一段の措置には慎重姿勢をみせている。