ユーロ圏、今後数年は不安定な状況続く見通し=デール英中銀理事
イングランド銀行(英中央銀行)のデール理事は27日、
ユーロ圏をめぐる不安定な状況は今後数年間にわたって継続し、
英国経済の重しとなるとの見方を示した。
英国はユーロ圏ではないものの、輸出の
4割がユーロ圏向けとなっている。
英国経済は第1・四半期の国内総生産(GDP)が
マイナス成長となり、再びリセッション
(景気後退)に陥っている。
サンデー・タイムズによると、同理事は「たとえ最悪の事態を
免れたとしても、(ユーロ圏の)不安定さは向こう数年間続く
とみている。引き続き、わが国経済にとって重しとなるだろう」と述べた。
英中銀が公表した議事録によると、5月の金融政策委員会では、
資産買い入れ枠を3250億ポンドで据え置くことを賛成多数で決定した。
デール理事はこれについて「単にQE(量的緩和)による
資金供給を続ければいいという人も一部にいるが、
経済成長の弱さが経済の供給サイドの問題に起因する場合、
それは適切な策でない恐れがある」と語った。