英保険ロイズ、ギリシャのユーロ離脱に向け準備=報道

英保険組合ロイズ・オブ・ロンドンの
リチャード・ワード最高経営責任者(CEO)は、
サンデー・テレグラフ紙に対し、危機に直面する
ユーロ圏崩壊に備えるため、保険業界がユーロ圏への
エクスポージャーを「できる限り」減らしたと述べた。

ワードCEOは、ギリシャのユーロ離脱が起きた場合には、
自社はユーロ建ての保険契約を多通貨に切り替える
危機対応計画を導入するとし、ユーロ圏崩壊となれば、
589億ポンド(921億ドル)の投資ポートフォリオ
評価損を計上する必要が出てくる可能性があると明らかにした。

ワードCEOは「現在のユーロ圏をめぐるすべての懸念を踏まえ、
われわれは欧州での事業は慎重に進めなければならない。
ユーロ建ての保険事業の行く先に、多くの疑問符が付く」と指摘。

その上で「仮にギリシャがユーロ圏を離脱したとしても、
ユーロ圏崩壊にはつながらないと思うが、われわれの
すべきことはその万一の事態に向けて準備をすることだ」と述べた。

同社はフランスやドイツ、スペイン、イタリアを中心とする
欧州で総保険収入(235億ポンド)の18%を稼ぎ出す。