独2年債利回りが一時マイナス、スペイン利回り高止まり

1日のユーロ圏金融・債券市場では、スペインが
銀行セクターの資本増強で外部支援要請に
追い込まれる可能性があるとの不安から逃避買いが進み、
独連邦債2年物は利回りが一時マイナスに低下した。

スペイン国債の利回りはユーロ導入後の
最高水準近辺で高止まりした。

米雇用統計が予想より弱い内容となり、同国の
景気回復をめぐる懸念が高まったことも地合いを圧迫した。

ユーロ圏に対する市場からの圧力が増す中、
投資家の間では政策対応を予想する見方が強まっており、
6日の欧州中央銀行(ECB)理事会に焦点が集まっている。

政策措置の観測を背景に、取引後半には
一部で利益確定の動きも見られた。

終盤の取引で独連邦債2年物利回りは0.02%。

一時は、マイナス0.01%まで低下した。

10年物利回りは1.7ベーシスポイント(bp)低下の1.19%。

1.127%まで低下する場面もあった。

独連邦債先物は過去最高値となる146.89をつけた後、
前日比14ティック高の146.17まで値を削った。

一方、スペイン国債の利回りは一時、ユーロ導入後の
最高値付近に上昇し、同国の長期的な資金繰りを
不安視する見方が広がった。

欧州委員会が先に提案したスペインの
財政赤字削減期限の延長について、
ドイツ政府が支持する考えを示したものの、
投資家の懸念緩和にはつながらなかった。

スペイン10年債利回りは一時、
ユーロ導入後の最高水準である6.79%に迫った。

終盤の取引では7bp低下の6.53%。

スペインは7日に国債入札を予定している。

海外投資家がスペイン国債保有を減らす中、
同国の国債発行は大半が国内銀行によって買い支えられている。

ただ、アナリストは7日の入札が小規模になるとみており、
予定額の調達は可能と予想している。