IMFがハンガリー中銀法改正案を承認、融資交渉開始の可能性

ハンガリー政府は27日、国際通貨基金IMF)が
同国の中央銀行法改正をめぐる政府提案の修正案を
承認したと発表した。

法改正をめぐっては、中銀の独立性が損なわれるとの
議論が長く続いていたが、これに終止符が打たれ、
金融支援の交渉開始に向けた道が開けた。

中欧で最も債務が膨らむハンガリーは昨年11月、
経済の安定化に向け、外部に支援を求める計画を
初めて明らかにした。

だがIMF欧州連合EU)との中銀法改正を
めぐる論争を背景に、借り入れコストが上昇を続け、
50億ユーロ(62億ドル)近くの対外債務の
借り換えが阻まれていた。

IMFとの交渉に当たったハンガリーのバルガ担当相は
記者会見で、IMFのラガルド専務理事からの書簡を提示し、
中銀法改正をめぐる政府提案の修正案が承認されたと明らかにした。

ラガルド専務理事の書簡はハンガリー政府と中銀宛で、
記者団にも配布され、「提案の修正案はわれわれの
主要な懸念を払しょくするもの」との見解が示された。

専務理事はこの中で「修正案が可決され次第、
IMFEU共同の融資について欧州の関係者と共に
協議入りする準備がある」とコメントした。

バルガ氏によると、修正案は遅くとも7月12日までに
議会が承認、協議は7月半ばにも開始する可能性がある。

IMF側は交渉団の日程を
ハンガリー及び欧州当局と協議するとしている。