中央銀行の非伝統的政策には一段の余地=西村日銀副総裁

西村清彦日銀副総裁は27日、トルコ中銀主催のセミナーで講演し、
最近の中央銀行の政策について、非伝統的な政策に踏み込んでいるが、
経済を支えるための一段の金融緩和に向けてこうした政策には
さらなる余地があり、経済主体が構造調整を行うことを
助ける手段もある、と語った。
日銀が英文の講演原稿をHPで公表した。

西村副総裁は、そのような非伝統的な手段として、
日銀が2010年6月に導入した成長基盤強化を
支援するための資金供給策や英国中銀が
最近導入した融資促進策を挙げ、こうした措置が
具体的な成果を得るまでには長い時間が
必要だとの認識を示した。

西村日銀副総裁は高齢化や深刻なバランスシート調整といった
構造問題によって低成長が継続し、先進国経済は
下振れをもたらすショックに対し
ぜい弱になっていると指摘。

最近の先進国の中央銀行は大きなチャレンジに
直面しているとした上で、金融政策は万能薬ではないが、
経済主体の努力を支援することはできると語った。