中国の習近平総書記、腐敗はびこれば党の統治が崩壊と警告

中国共産党のトップに就任したばかりの習近平総書記は、
就任後初めて開かれた政治局の集団学習会の場で、
腐敗がはびこれば党が不安定となるリスクが増し、
党の統治が崩壊する可能性があるとの認識を示した。
国営の各紙が19日付で伝えた。

来年3月に胡錦濤氏から国家主席の座を譲り受けると
みられている習総書記は、「物必先腐、而後虫生
(物は腐敗してから虫が寄生する)」との故事を引用。
腐敗が党の崩壊を招くとの見方を強調した。

総書記は「ここ数年、一部の諸国は長期間にわたって
矛盾を蓄積し、民衆の怒りや社会不安、政権の崩壊を招いた。
これら全てで腐敗が重要な要因となった」と指摘。

「多くの事実が物語っているように、腐敗問題が深刻化すれば
最終的に必ず『亡党亡国』をもたらす。われわれはこのことに
気付かなければならない」と述べた。

習総書記は「最近、われわれの党では深刻な紀律違反や
卑劣な法律問題が発生し、政治に悪影響を及ぼし、
人々に衝撃を与えた」と言及。

具体的な事件名を挙げなかったが、今月に開かれた
党大会まで、失脚した元重慶市トップ薄煕来氏が
絡んだスキャンダルが党内の権力闘争に影を落としていた。

また、党員、特に党幹部は、個人の利益のために
職権を乱用し、法律を曲げることがあってはならない、
と指摘した。