安倍氏の日銀めぐる発言、中塚金融相が「独裁政権」と批判

中塚一宏金融担当相は20日閣議後会見で、
自民党安倍晋三総裁が最近の講演などで、
日銀の金融政策に繰り返し言及していることに対し
「制度の問題として、中央銀行の独立性がある」
と指摘し「発展途上国軍事独裁政権でもあるまいし、
我々はちゃんと地に足のついた、未来に向けた経済対策を
訴えていきたい」と述べた。

中塚金融相は「政府と日銀が連携した上で日銀が
独自に判断するならまだしも、政府が目標を決めたり
国債を買わせたりということ自体、公党の代表としては
もちろん、一国のリーダーとしてふさわしくない」と指摘し、
「200兆円の公共事業をばらまいて日銀につけ回すというのは
いかがなものか」と批判した。

一方、民主党政権の3年間でGDPデフレーターが縮小し
需給ギャップも縮小してきたとし「政策に誤りはなかった」と主張。

財政と経済は一体と考える必要があるとし「これだけの赤字を
抱える国だから(財政)健全化への道筋をしっかり示す必要がある」
と述べた。

「経済は財政・金融だけでは語れない部分もある」として、
財政資金によらず民間資金で需要を創出するなどの方策が
あると説明し、「今まで中小企業金融円滑化を促してきた。
毛細血管の部分から、しっかり経済の活性化を進めていきたい」
と述べた。