IMFによる外準統計の分類変更、豪ドルの地位高めず=中銀総裁

オーストラリア準備銀行(RBA、豪中銀)のスティーブンス総裁は、
豪ドルとカナダドルが世界の外貨準備に占める比率を個別に
報告するとの国際通貨基金IMF)の計画について、
単なる分類上の変更に過ぎず、豪ドルの準備通貨としての
地位を今以上に高めるものではないとの見解を示した。

IMFでは、各国外貨準備の通貨構成(COFER)の
データベースでこれまで「その他通貨」として
一括りにしてきた豪ドルとカナダドルを、来年から
米ドル、ユーロ、円、英ポンド、スイスフラン
同様に単独扱いとする変更を検討している。

アナリストはIMFによる今回の変更について、
アジア太平洋地域の各国・地域中銀の大半が
既に豪ドルを保有しているため短期的な意義は
限定的だが、長期的には各国の外貨準備における
豪ドルの地位をより強固にすることにつながる
可能性があるとみている。

ティーブンス総裁は、20日夜にメルボルン
夕食会に出席した際「われわれ(豪ドル)は
約25年にわたり、かなり多くの国で小規模な
準備通貨となっている」と述べ、アジア地域の
中銀の大半が既にかなりの豪ドルを保有している
との認識を示した。

さらに、アジア地域の中銀の豪ドル保有高を正確に
知る者はいないが、IMFによる分類変更で
それが明らかになるだろうと語った。