「財政の崖」議論、ほとんど進展なし=米民主党幹部

米上院民主党ナンバー2のディック・ダービン議員は25日、
減税失効や歳出自動削減が重なる「財政の崖」について、
ここ10日間で議論はほとんど進展していない、との認識を示した。
ABCの番組「ディス・ウィーク」で述べた。

同議員は「感謝祭のため議会が休会だったこともあって、
残念なことに、この10日間には、たいした進展は
みられなかった」としている。

一方で、ダービン議員は、メディケア(高齢者医療保険)について、
高所得者の負担増を盛り込んだ改革を受け入れる可能性を示唆した。

民主党は伝統的に、メディケア受給に関してミーンズテスト
(資力調査)を導入することには反対の立場をとってきた。

同議員は、メディケイド(低所得層向け医療保険)についても、
改革に前向きな姿勢を示した。

同議員は「メディケアとメディケイドは、プログラム自体を
損なうことなしに、有意義な改革を実施することができる」
との考えを示した。

「財政の崖」回避に向けた議論では、富裕層増税
主張する民主党と、雇用創出にマイナスだとして
反対する共和党が真っ向から対立。

共和党は逆に、民主党が許容できる以上の
福祉支出削減を要求している。