独銀行連盟、「バーゼルⅢ」導入の1年先送りを要請

ドイツ銀行連盟(BdB)のシュミッツ会長は26日、
新銀行自己資本比率規制「バーゼルⅢ」の導入について、
欧州規制当局に対し2014年に先送りするよう
呼びかけたことを明らかにした。

米国より先に欧州で導入された場合、欧州の
金融機関に不利になるためとしている。

同会長は「欧州連合EU)におけるバーゼルⅢの導入は、
米国とできる限りタイミングを合わせる必要がある。

2014年以前に導入されることがあってはならない」とし、
「米国での導入時期が判明していないため、欧州は域内の
金融機関に競争上不利になる事態を避ける必要がある」と述べた。

バーゼルⅢは2013年1月から段階的に導入されることに
なっているが、米当局は、バーゼルⅢに対し多くの公募意見が
金融機関から寄せられたため、期日通りに導入は
開始されないことをこれまでに明らかにしている。

ただ、独財務省は26日、米国での導入遅延にかかわらず、
欧州での遅延は最小限になるとの見方を示した。

欧州銀行連盟(EBF)は前週、欧州委員会のバルニエ委員
(域内市場・サービス担当)に対し、導入開始時期を2014年に
先送りするよう要請する書簡を送付。

欧州委は銀行界からの要請に応え、米当局と協調して
対応するとの姿勢を示したものの、2013年に導入できるよう
欧州内での議論をまとめる必要があるとしている。

ドイツ銀行連盟にはドイツ銀行コメルツ銀行などの
大手行を含む民間銀行が加盟している。