中国は過度な投資に依存、リスク増大=IMF

国際通貨基金IMF)は、中国経済は過度に高い水準の
投資に依存しており、政府が経済成長率を今後数年間、
現在の水準に維持しようとする場合、投資の不安定な
増加を招く恐れがあると警告した。

IMFは中国の投資水準に関する報告書のなかで、
投資は2007〜2011年に急増したと指摘。

この期間の投資は安定的で望ましい水準を対国内総生産
GDP)比率にして12〜20%上回っていた可能性があるとした。

その上で「経済の急拡大時に一般的にみられる投資の増加を
踏まえたとしても、この計量経済学上の事実は、過度な投資が
行われていることを示している」とした。

過度な投資が一定期間継続したため、中国は現在、
同程度の成長を維持するためにより多くの投資が
必要な状態になっているとし、投資の対GDP比率は
今後、現在の約50%から60〜70%に上昇する可能性が
あるとの予想を示した。

IMFは「こうした高水準の投資を維持するためのコストにより、
全般的な経済の安定が損なわれる可能性がある」と指摘。

ただ、中国では投資支出に外部から調達した資金より
むしろ家計貯蓄が利用されているため、こうしたぜい弱性が
最終的に本格的な資金調達危機に発展するかは、
現時点では不明とした。