英銀行改革は強化必要、政府に事業分割権限も=議会報告書

英議会の銀行規範委員会は21日、政府の
銀行制度改革案に関する報告書を公表した。

現行案では不十分と指摘し、規制を順守しない銀行について
事業分割の権限を政府に与える必要があるとの見解を示した。

英国の銀行改革案には、リテール部門と投資銀行部門の分離
(リングフェンス)が盛り込まれ、大半の国以上に
踏み込んだ内容となっている。

しかし、銀行規範委員会のアンドリュー・ティリー委員長は
「(政府の)提案は、現状では必要な基準をはるかに下
回っている」と指摘。

銀行はいずれリングフェンス規定に反する
措置をとるようになるとの見方を示した。

その上で「このため、事業分割の予備的権限を法律で
定める必要がある。規制当局は、そうした権限を
行使できると知っておくことが必要だ」と述べた。

報告書ではまた、政府は銀行のレバレッジ規制を
強化することが可能としたほか、委員会として
自己勘定取引の禁止を提案するかどうか
検討する考えを示した。

財務省によると、委員会の提案はオズボーン財務相
検討した上で、来年初めに議会に改革案が提出される際に
見解を明らかにする。