競争力と成長力の強化へ政府に期待される役割も大きい=日銀

日銀は23日、前回の金融政策決定会合で決定した
2%の物価上昇率目標について、成長力強化の進展で
現実の物価に加えて予想物価上昇率も上がることが
想定されるとし、「競争力と成長力の強化に向けて、
政府に期待される役割も大きい」との見解を示した。

物価安定の考え方に関する付属資料として公表した。

前回の会合において、それまでの物価安定の「目途(めど)」から
「目標」に変更したことについては「わが国において、
柔軟な金融政策運営の重要性に対する理解が
浸透してきている状況を踏まえた」と説明。

金融政策が経済・物価に影響を及ぼすタイムラグの存在を指摘し、
「持続可能な物価の安定を実現するには、特定の物価上昇率
特定の期限内に達成するといった機械的な金融政策運営は
適切ではない」としている。

また、ゼロ金利政策下で物価が上昇するメカニズムについて、
1)マクロ的な需給バランスの改善、2)予想物価上昇率の上昇、
3)輸入物価の上昇を挙げ、デフレ脱却には「金融面からの
後押しに加え、成長力の強化を通じて、マクロ的な
需給バランスを改善することが不可欠」と訴えている。