一段の円安は一休みか

今週の為替相場は、急速な円安が
一服することが予想されます。

欧米景気の堅調な動きに対し、
日本の景気が弱いことを材料に
円売りが進んでいました。

また、日本では安倍首相が強力な金融緩和を行って、
景気を回復させようとする、アベノミクスを受けて、
円売りが進んでいました。

しかし、こうした日本の目論見について、
世界では円安誘導を行っているとの批判が出ました。

G7声明、G20での論議などで、直接的な
日本批判は出ませんでしたが、文言を見たり、
各国高官の発言を見る限り、自国経済復活のために、
通貨安誘導を行うことには否定的な声が
多かったような感じがします。

景気回復のために、強力な金融緩和を継続する、
結果として円安になる、そうした構図は
各国には理解できないようです。

安倍首相の背後に誰がいるのか、分かりませんが、
そういうロジックは、通らなかったと言うことです。

結局、日本の経済回復は、輸出頼みでしかない、
そういうことになっています。

為替相場を操作しないと、
日本の経済回復はないのです。

改めて、日本の貧困さを感じました。

世界の厳しい視線を受けて、円安が一段と
進むことは考えにくくなりましたが、
金利面で考えると、円は買いにくい
通貨であることは間違いありません。

円が対ドルで90円を超えていくような動きは、
考えにくいと思います。

90円台前半を中心にした
レンジ推移になることが予想されます。

これには、欧州で新たな不安が生まれないこと、
米国での政府と議会の対立が一段と強まらないことなど、
前提条件が必要ですが、今週はやや落ち着いた動きに
なることを考えています。

予想レンジは、
ドル円が90.20〜95.20円、
ユーロ円が120.20〜126.20円、
英ポンド円が139.20〜147.20円、
ドル円が93.20〜98.20円。