英格付けを「AAプラス」に引き下げ、見通しは「安定的」=フィッチ

格付け会社フィッチ・レーティングスは19日、
英国の格付けを「トリプルA」から「AAプラス」に
引き下げた。

フィッチは、格下げについて「一段と弱い経済・
財政見通しを主に反映」したとし、「一段の経済、
金融のショックを吸収する財政的余裕が、もはや
『トリプルA』格付けに見合う水準ではなくなった」
と説明した。

ただ格付け見通しは「安定的」に引き上げた。

これにより、少なくとも
目先の格下げリスクは後退した。

「トリプルA格付けは失ったものの、英国の非常に強い
信用力はAAプラス格付けと安定的との格付け見通しに
反映されている」とした。

財務省の報道官は格下げを受けて「単に債務問題から
目をそむけることはできないことを再認識させた」と述べ、
債務削減の必要性が改めて浮き彫りになったとの見解を示した。

格下げを受けて、ポンドは下落したが、アナリストは
債券市場や政府の経済政策への影響は限定的な公算が
大きいと指摘している。

英国の格付けをめぐっては、ムーディーズ・インベスターズ・
サービスが2月に引き下げている。

S&Pは格下げの確率は少なくとも
約3分の1としている。